馬頭琴奏者 イラナ -yilana- OFFICIAL WEB SITE

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オルティンドーはモンゴル固有の民謡。
モンゴル語で「Уртын дуу, Urtyn duu」と言い、直訳すると「長い歌」です。名前の通り、息の長い発声をし、特に高音を強調しています。細かい装飾音を特徴としていて、モンゴルの広さや大自然を表現しています。

オルティンドーは2005年にユネスコ無形文化遺産に認定されています。
オルティンドーの歴史は2000年も前にさかのぼると考えられています。地域によってさまざまに異なる形式があり、今日まで保持されています。一般にはひとりで歌われることが多いのですが、馬頭琴による独奏や伴奏、また他の楽器での伴奏もあります。

オルティンドーは音楽視点から見ると、次の三種類の重要な要素を持っています。
1.「ノゴラ」(小節)「ホゴラ」(強く切断し、分割する)というさまざまな華彩性のある装飾音の歌唱法であります。
2.メロディー(旋律)のリズム節奏、拍子が自由なことでありで、通常の歌のように2/4、3/4、4/4、という拍節に制限されることがありません。
3.すべてのオルティンドーには「オルト アイ」と言われる長いメロディーがあり、これは歌詞の一語の中間やその最後の部分にもあり、一語を非常に長く歌います。又、歌詞のないオルト アイもあります。

この三種類の特徴のほかに、高音歌唱の特別な方法もあって。「チャイローラフ」、「ショルゴーラフ」と言われるものがそれです。「ノゴラ」はオルティンドーに命を吹き込む重要な装飾音といえます。「ノゴラ」は、全く同じと言えなく日本民謡の「小節(こぶし)」に当たります。ノゴラを使うことにより、一段と深みのある情緒をかもし出し、伸びやかで心地よく、重厚さを与えることができます。オルティンドーはすべてノゴラで装飾されていると言っても過言ではありません。ノゴラはオルティンドーの魂になっています。

モンゴル人はオルティンドー(高音)を好み。毎日、羊、馬、牛などの家畜を眺め、青い空を見上げ、心の中に大きな宇宙を持つのです。オルティンドーは自然と人間の融合した歌であります。